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概要
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名称
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一宮市給食センター跡地利用基本設計ワークショップ
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期間
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2002年度〜2003年度
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場所
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愛知県一宮市末広地区
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内容
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給食センター跡地を利用し、生涯学習センターを市民参加でつくるワークショップのコーディネート業務を行なう。
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2002年度、市民参加のワークショップで行った公共施設(生涯学習施設)の基本構想づくりに引き続き、2003年度は公共施設計画の基本設計の過程において計4回の市民参加のワークショップを開催し、ワークショップのコーディネートと基本設計を行った。
まちの縁側育くみ隊にとっては、一宮市宮前三八市広場デザインに次ぐ「対話と参加のデザイン」第2弾になります。給食センター跡地に「多くの方に愛され使われる公共施設づくりをしよう、みんなの居場所みたいなものにしよう」というプロジェクトです。お気づきでしょうか、そうなんです、どういうハコモノをつくるかは全く決まっていないのです。市民の方々と対話を重ねつつ、それを明らかにし空間デザインまで練り上げ、運営維持管理までを含めた今後の検討課題まで提示していこうという前代未聞(?)の設計作業です。私たちはそのお手伝いをさせていただきました。
2002年8月25日の延藤先生の夢・きもち育て幻燈会から始まり、2004年1月18日の基本設計最終案の評価まで計9回のワークショップ(以下WS)を経て、無事(?)3月末基本設計案をWSの報告書と共に提出しました。詳しい内容については事務局に置いてある報告書を見て頂きたいのですが、今回のWS、設計作業を通じて特筆すべき点を4つ報告します。
1)従来の設計作業は機能と管理最優先の空間配置ですが、私たちは人のふるまいと居場所のつながりを優先しました。多くの方に愛され使われる「場」づくりは勿論のこと、「場」と「場」との「あいだ」にも、人のふるまいを育んでいく柔らかい居場所を生み出すことが出来ました。
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ワークショップの間の企画・検討の会議をMOMOで夜な夜なやっていることも多々ありました
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ワークショップ当日やわらかい場を生み出すための議論が続いていました
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2)「大きな和づくりつぶやき辞典」を開発(?)しました。何を目指すかのWSで参加者の発話を整理分析し、ふるまいと場所の関係、それらから見えてくる関連空間を秩序立てて整理したことで、今後の公共施設設計に役立つツールとなっています参加者の空間スケール、空間ボリュームの把握に役立つツールも生み出すことが出来ました。
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冊子として完成させてワークショップ時に配布し、ふるまいとカタチの一致が共有されました
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3)基本設計案について参加者の大方の人々の共感が得られました。地域の景観の特徴として「集落」「はなれ」「神社仏閣の建物配置」「農家の配置」「屋根の連なり」「抜け道生活道」「生活を彩る工夫」等などをまちタンケンワークショップから読み取り、居場所空間に仕立て上げました。また駐車台数優先の計画でなく、敷地と居場所とのバランス、将来の車との折り合いのつけ方についても共感を得られました。
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未来ありたき市民間交流の物語を寸劇にして発表することにより、ユニークな空間構成の根拠づくりをしました
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居場所空間をみんなで手を動かしながらカタチにしていく
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4)「あれやっちゃダメ、これやっちゃダメ」管理優先の運営から「こんなことできるね、それもいいじゃん」本来の公共空間のありようのようなものについて、担い手の育みの問題と共に議論できました。その結果、近隣の農地農家との連携、敷地にハナモモを提供しよう、世話もしようという方まで現れました。「参加者一人ひとりに具体的に空間をイメージしてもらうにはどうしたらよいのか」「日常の設計作業の流れの中で言葉にして表現することのない部分を市民の方々にわかり易く説明するにはどのようにしたらよいのか」当たり前の部分だけにずいぶん苦労しました。勿論膨大な発話やつぶやきを整理し空間に仕立て上げていく「魔法の接着剤」を見つけるのに大変苦労しました。
最後に、ENGAWA designを愛する建築家のタマゴさん(タケちゃん、岩田君、キヨちゃん、シホちゃん、ナバちゃん、齋藤君、川澄君)、徹夜作業にもかかわらずバナナと栄養ドリンクで耐力補給をしながら献身的に作業を行なった彼等彼女等がいたからワークショップがスムーズに進行し、基本設計報告書も完成させることができました。報告書の表紙には、公共空間への「想い」が「詩」になって印刷されています。作者は大久保さんです。こんな素敵な報告書・・・見たことないのです・・・。
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ワークショップの最終日、設計者(NPO)より、市民の思いがカタチになった模型を提案し基本設計ワークショップを終えた
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ふるまいの要素をひとつひとつ確実に抽出し、1つのものへ完成させる過程が生まれた場
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