ENGAWA NEWS 2006.4 |
まちの縁側フォーラム2006!! 地域で安心して暮らせるまちの縁側−小規模多機能の場所の育くみ | |||||||||
日 程:2006年4月2日(日) 13:00−17:00 場 所:東桜会館5階・多目的ホール(名古屋市東区東桜2-6-30) 参加費:NPO会員 800円 一般参加 1,800円 共にお茶、お菓子つき ※参加費は当日受付にて精算させていただきます。 主 催:NPO法人まちの縁側育くみ隊 ※本企画は財団法人ハウジングアンドコミュニティ財団より助成を受けて行なっております。 交通手段: 名古屋地下鉄東山線「新栄」駅1番出口より徒歩5分 名古屋地下鉄桜通線「高岳」駅3番出口より徒歩5分 ※ お車でお越しの方は近くの有料駐車場をご使用ください。 ※ 白っぽい石タイル状の外壁の建物が東桜会館です。 ※ 当日東桜会館がわからない方は052-936-1717までお電話ください。 | |||||||||
今回のまちの縁側フォーラム2006のココがポイント!を4つご紹介します。
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ポイント1 惣万佳代子さんによる講演 特定の講師の方を呼んでのまちの縁側フォーラムは今回が初。惣万さんの話をきっちり聞いたあとは、分科会にて思いのふくらましや共有も。 ポイント2 会場が広く快適・・・ 過去2回のまちの縁側フォーラムは古い屋敷で行ないましたが、今回は広いホールで冷暖房も完備です。 ポイント3 まちの縁側に集まるお菓子 分科会の時に、日頃からまちの縁側に集まってくるおいしいお菓子。その中でもおいしい選りすぐりのお菓子を準備します。例えば、手づくりマドレーヌとか・・・ ポイント4 新刊!書店よりも早くお披露目します! まちの縁側育くみ隊代表理事延藤安弘の新刊「びじゅある講談 おもろい町人(まちんちゅ)・太郎次郎エディタス社」が当日初お披露目になります。 | |||||||||
※お申し込み・お問い合わせ まだ余裕あります!! お名前、住所、電話番号、FAX番号、E-mailアドレスを明記のうえ、お申し込みください。 FAXの場合:052-936-1717 E-mailの場合:info@engawa.ne.jp | |||||||||
まちの縁側MOMOよりお知らせ | |||||||||
おしゃべり幸房 | |||||||||
『パッチワーク』 講師・上原洋子さん 4月27日(木)13:30〜15:30 場所:未定 会費:1,000円(お茶付き) ※場所につきましてはお問い合わせください。 ※申し込みは052-936-1717まちの縁側MOMO、担当:土屋まで。 | |||||||||
ギャラリーMOMO | |||||||||
『miniさとなかちえ展』 好評であった「さとなかちえ展」の一部の絵を現在まちの縁側MOMOにて展示中です。 場所:まちの縁側MOMO 料金:無料 ※お問い合わせは052-936-1717まちの縁側MOMO、担当:土屋まで。 | |||||||||
まちの縁側育くみ隊より報告 | |||||||||
地域共生のいえづくり講演会報告(2006年2月10日(金)) | |||||||||
賃貸住宅に住んだことはありますか?学生時代、社会人になったばかりの頃、結婚の前後など、若い世代の人々が「賃貸料が安い」、「駅、コンビニが近い」、「トイレと風呂は別々」、「和室よりフローリング」、「新築」などさまざまな条件の下で現在のスタンダード(流行)を意識をしながら住む場所を選ぶ。そして最近の「退職後を都市部で生活する」も一種の流行である。 そんな時代の変遷の中で、先代から続くアパート・駐車場といった不動産経営を引き継ぎ、現在も仕事を行っているのが今回の本題、名古屋市在住の河津さんである。電卓片手に計算高い人というよりは、本当にどこにでもいるおばちゃんでありながら、しっかりと筋を通すかっこいい“おばさま”というイメージだ。河津さんと河津さんが土地を提供した地域貢献型建物“COS下北沢”の関係をひも解く中で、“なぜCOS下北沢つくろうと思ったのか”土地のオーナーとしての視点を考えていきたい。 −−−−−−−−−− COS下北沢とは・・・ 2004年9月1日、事業を開始したNPOコスファが運営する「地域貢献型建物」場所は下北沢駅から5分ほど歩いたところにある住宅街の一画にある緑の多い茶系の建物であり、参加団体は、一時保育、レンタルギャラリー、カフェ&バー、まちづくり活動グループ、パソコン・英会話・カルチャー教室、おかずの配達グループ。それぞれの団体がともに協力しあうことで相互に発展をし、地域に必要な役割を果たすことを目指す。 詳しくはこちら→http://cosfa.main.jp/ −−−−−−−−−− ■ 河津さんと下北沢のまち 河津さんは学生時代、2年間を鉄筋造の学生寮に、もう2年間を母親が経営する下北沢の古い木造風呂なしアパート(後のCOS下北沢の場所)で過ごすことになる。この頃からすでに母親から「アパート経営のノウハウを教えられていたかも」と。 それから34年近く経ち、6畳1間の木造アパートをずっと続けてきたが老朽化が進み、家賃を安くして対応はしてきたものの空き室が目立つようになってくる。それをきっかけに一時は手放すことも考えていた。 過去に生活をした思い出ある下北沢のまちが変遷していく中で、今度は“アパート”という形態ではない方向で何かできないかと、知り合いを通じて東京の設計事務所の方に 「建物を大事にする方に使っていただきたい」ことを伝えた上で、“借地”というかたちで新たな方向性がないか話をもちかけた。 その後、コーディネーターの井上文さん(SAHS(=世田谷オルタナティブハウジングサポート)法人代表理事)の紹介を受け、話が進展していくこととなる。 ■ オーナーとテナントさんの信頼関係の築き 井上さんとともに現地を見学した後、「ここを活動の拠点にしたい人がいっぱいいるんですよ」といわれ、井上さんは活動を行いたい人たちとの話し合いの場をつくってくださり、後のCOS下北沢のテナントに入る“グループ菜”の食事でおもてなしを受け、気持ちを奪われる。そして、話を聞いていくうちに思いの強さにビックリし、「活動の場としてこの場所を活用していけるのではないか」と思い始める。 しかし、当初河津さんが希望していた“借地”という状況をつくる資金が活動グループにないことから河津さんは悩むこととなる。 時代が昔は自分のアパートの部屋の前の廊下は自分で掃除することが当たり前の時代から、自分の部屋の廊下の前にものが落ちていても拾わない、貸している側の仕事であると考える時代へと移り変わってきた。そんな中で建物を大事に住んでいただける方に貸すことが第1条件ということを思い返し、河津さんが建物を建ててお貸しすることに最終的に落ち着いた。 それに加えて、テナント希望者の中に一時保育を行いたいと考えている方々は、すでに三軒茶屋で事業の実績があり、事業を拡大したいとのこと。高齢者や子育てのお母さんにお総菜を配達している方も10年間くらいの実績のある方であったことが河津さんにとって大きな安心材料でもあったようだ。 ■ 賃貸契約、賃貸料の決め手 「アパート経営の中でニーズの変遷は空き部屋を抱えることにつながり、お金をかけてリフォームを繰り返しても、新築のアパートができれば移り変わっていってしまう。そんな中で、またここに同じアパートを建てても同じことが繰り返されるだけ・・・」と河津さんは語る。 テナントさんに入っていただき、建物の内装を使い勝手のよいものを選ぶことによって長く入っていただく状況の確保が可能となる。 賃貸契約はテナントの6団体がNPO法人を設立し、NPO法人と河津さんとの契約というかたちをとり、20年の長期契約を結んだ。 NPO法人を設立したテナントさんは20年という時間の中で次の世代を育てていく覚悟でこの事業に取り組む決意をした。 家賃設定は、“テナントさんの払える金額(かなり安い)”で落ち着いた。 これには、もしテナントさんの都合で抜けた場合、次の入居者をNPO法人が手当するという取り決めをしたため、河津さんはアパートに比べて空き部屋が生まれないことでばらつきのない収入が保証される。 また、通常預かり保証金は家賃の何ヶ月分とするが、気持ちを示すかたちでNPO法人が基金を集めて、その常識を越える倍数の保証金を預けるとともに「私たちの思いをわかってください」という思いを河津さんに伝えられ、万が一最悪の場合でもお金は「それを手当てにすれば何とかなる」と考えスタートをきった。 最後に河津さんは「みなさんに活用していただき、いつ訪れても暖かい空気が流れ、いろんな方に役立っているのであれば、目に見えないものを絶えずいただいていると換算すればよい」と語り、強く優しい決心のもとにはじめられたのであった。 | |||||||||
大久保康雄の風の記憶 | |||||||||
『荒城の月』からまちの縁側へ 先日夕食後にたまたまテレビをつけたら、名前の知らない男性と女性の歌手が『荒城の月』を歌っていました。ふたりともクラシックの歌手なのか声もよく、情感も込められていて、改めて『荒城の月』っていい曲だなあ〜と感じました。ところで現在広く愛唱されているこの曲は、瀧廉太郎の原曲を『赤とんぼ』などの作曲者として知られる山田耕筰がアレンジしたものなんだそうですね。残念ながら私も原曲を聴いたことがないのですが、耳になじんでいるせいか現在の『荒城の月』の方が土井晩翠の詩とマッチしているように思います。 風穴一座や尾張ひとまちネットの紙芝居も、原作は確かに私が書いたのですが、そのままでは紙芝居の台本にはならないので、他のメンバーの手が入ってはじめて台本として成立しているのです。ひとりの能力には限界があります。しかし、多くの人たちが関わりあうことによって、その作品が素晴らしく磨き上げられてゆく…。縁側もそれと同じではないでしょうか。多様な人たちがいて、様々な意見があり、はじめて縁側が縁側らしくあり続けられる。いろいろな人がいても良いし、いるのがあたりまえなのですね。これはノーマライゼーションの基本でもあります。誰もが否定されることのない社会の実現に向けて、まちの縁側育くみ隊はあり続けたいものです。 | |||||||||
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