ENGAWA NEWS 2006.3 |
まちの縁側フォーラム2006 「地域で安心して暮らせるまちの縁側−小規模多機能の場所の育くみ」開催! | |||||||||
日 程:2006年4月2日(日) 13:00−17:00 場 所:東桜会館5階・多目的ホール(名古屋市東区東桜2-6-30) 参加費:NPO会員 800円 一般参加 1,800円 共にお茶、お菓子つき | |||||||||
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※お申し込み・お問い合わせ 応募締め切り:2006年3月26日(日) お名前、住所、電話番号、FAX番号、E-mailアドレスを明記のうえ、FAXまたはE-mailにてお申し込みください。 FAXの場合:052-936-1717 E-mailの場合:info@engawa.ne.jp ※参加費は当日受付にて精算させていただきます。 | |||||||||
まちの縁側MOMOよりお知らせ | |||||||||
おしゃべり幸房 | |||||||||
『ミニ着物づくり』 講師・山内幸子さん 3月14日(火)、28日(火)13:00〜15:00 『パッチワーク』 講師・上原洋子さん 3月9日(木)、23日(木)13:30〜15:30 『筆をつかってはじめの一歩』 講師・大久保さん 2月22日(水) 13:30〜15:30 場所:まちの縁側MOMO 会費:1,000円(お茶付き) ※申し込みは052-936-1717まちの縁側MOMO、担当:土屋まで。 | |||||||||
催し | |||||||||
『ふろしき包みワークショップ〜モノにもひとにもやさしく包む〜』 日時:3月18日(土) 13:30〜15:00 場所:まちの縁側MOMO 参加費:500円(お茶つき) ※申し込みは052-936-1717まちの縁側MOMO、担当:土屋まで。 | |||||||||
ギャラリーMOMO | |||||||||
『ふろしき包み〜モノにもひとにもやさしく包む〜』 展示期間:3月7日〜9日、14日〜16日 料金:無料 | |||||||||
まちの縁側育くみ隊よりお知らせ | |||||||||
地域共生のいえづくり講演会報告(2006年2月10日(金)) | |||||||||
2006年2月10日(金)に行なわれた地域共生のいえづくり講演会が行なわれた。共生のいえとは、個人など民間が所有している建物を地域に開放し、地域の居場所づくり、地域コミュニティやまちづくりに貢献していくことである。 今回の講演会の報告として、次号では実際に東京下北沢にある共生のいえ「COS下北沢」の地主である河津さんの話を中心に、「なぜつくろうと思ったのか」、「なぜ土地を貸して共生のいえを建てたのか」など、土地のオーナーとしての視点を報告します。次々号では名古屋市内において、共生のいえを実際に建てようとしている建築設計・コーディネーターの加藤さんによる、名古屋市でどのようなことが動き始めているのかを中心に報告します。 | |||||||||
富山市民まちづくりグループ交流報告(2006年2月11日(土)) | |||||||||
去る2月11日(土)、富山でまちづくり活動をされている市民グループの方々が、まちの縁側MOMOに来訪され、MOMOスタッフと交流会をしました。遠路はるばる名古屋に来られたということで「車道」からの道程に迷われ予定遅れのスタートになった交流会は、まず延藤先生の幻燈会からはじまり、MOMO空間の見学後、キッチン石川お手製のチョコレートケーキと美味しい紅茶を食べながら、富山の方々の質問にMOMOメンバーが答えるという形で賑やかに進められました。と、そこにお手製のパウンドケーキを差し入れに持ってきてくれた女性が…。その方は以前東区生涯学習センターの情報誌『風は東から』の取材メンバーの一員として来られた方で、偶然にも道に迷われていた富山の方々を親切にMOMOまで送ってきて下さった方でした。こうして人の縁が縁を呼び、偶発性の恵みにありがたい舌鼓を打ちつつ、MOMOでの交流会は幕を閉じたのでした。富山の方々はこの後、コーポラティプ住宅・木附の里(黒野邸)での見学・交流会へと赴かれました。(理事・大久保)
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今月のエンガワ放談 | |||||||||
まちの縁側育くみ隊では2004年度に「まちの縁側大楽−まち育てコーディネーター(エンギニア)養成塾」と題し、地域で何かやりたい!などという方々に対し、全10回で実際に行なっている実践家の話を聞いて学びあおうという企画を行いました。しかし、あまりの内容の深さに、たくさんの方々に知っていただきたく、本として出版しようという運びとなりました。今回はその一部をプレ公開します。
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書名:私からはじまるまち育て―〈つながり〉のデザイン10の極意 風媒社刊、2006年5月予定) | |||||||||
こんにゃくがつぶやいています。大根が微笑んでいます。こん巻きが汗を流しています……。おでんっておいしいナ。このごろは、コンビニでも大はやりです。 おでんのおいしさの秘訣は、多様な食材がお互いに持ち味を浸透しあってみんながおいしくなる関係性にあります。同じように、いろんな食材が混じりあっておいしい料理にシチューがありますが、おでんとは一線を画す重要な違いがあります。シチューは食材が溶けあって個々の形がなくなりがちですが、おでんは個々の形をくずさずに、個別に煮られるよりも一緒に鍋の中で煮られることにより、おいしさを増殖させるのです。おでんをこんなふうにとらえてみますと、おでんは、これからの人の生き方・育て方や、まちの育み、社会の変え方にとっても大切なヒントを孕んでいると思います。 第一に、個を生かしながら多様な人々がお互いを高めあう関係づくりのことを「私発協働」というとしますと、おでんはこれからの社会で大切な市民と行政と企業などの間の協働を育む発想のヒントを内に隠しもっています。長く続いてきた行政主導のやり方の限界が明らかになっている今日、住民と行政とがお互いに仲間とみなしあうパートナーシップのまち育てが待たれている状況のなかで、おでんのような「私発協働」の視点は非常に大切です。 加えて、日本のこれまでの教育や仕事においては、個性よりも平均的であることが評価されてきましたが、その弊害は社会全体にひろがっているなか、これからは、ひとりひとりの持ち味を大切にする人間的個性尊重と特異性への配慮が、教育現場でも仕事場でも地域社会の諸活動など、あらゆる現場で重要となってきます。 第二に、「わかる」ことより「楽しい」ことを上位におく生き方を「感性重視」というとしますと、おでんはそのことを示唆しています。おでんは、標準的なレシピのもとに、決まった順番で食べるやり方ではなく、地域や家庭の特性にあった食材の組み合わせ自由、食べ方もみんなで鍋を囲みながら、好きなものを自由に選んで食べるやり方に特徴があります。おでんはかかわる人々の状況・感性にあわせて、自由なプログラムが組み立てられます。 現代社会は何事も予定調和のプログラムの網目がはりめぐらされすぎることが、人々を生きにくくしています。おでんの発想にはNo programme is programme.(プログラムのないプログラム)という楽しさが潜んでいます。体系だった知識を「わかる」ことが、これまでの教育やまちづくりでは重視されてきていますが、常識や前例を超えていく、予期しないおいしさに出会える、新しい状況を生み出すことに楽しさを見出す「感性重視」のやり方が、これからのくらし方や社会づくりに必要な新しい理性を生み出していくのです。「知識重視」の社会から、状況をつくりかえる楽しさをお互いに堪能する「感性重視」の社会への移行が待たれています。 第三に、孤立を出会いに変え、対立を対話に変えることを「関係創造」というとしますと、おでんは、まさに新しい関係づくりです。すなわち、おでんは最初煮る前には冷めきった別々の食材が一定時間煮込まれる間に、相互に浸透しあい、いい匂いを発し、おいしい食べ物に変わります。バラバラの孤立状態から、まったく別のエネルギーに変わってしまいます。 地球環境の「環境破壊」が世界的に問われていますが、いまひとつ現代社会の危機は、人と人、人と自然の「関係破壊」にあります。「関係破壊」が「環境破壊」を呼んでいるのではないでしょうか。おでんの発想は、特定のイデオロギーによってそれらを是正することを超えて、時をかけて、立場を超えて、トラブルをエネルギーにする楽しさを堪能しながら「関係創造」をもたらすのです。 おでんは、これからの人の育み、まち育て、社会づくりにとって、「私発協働」「感性重視」「関係創造」という、三つの重要な視点・作法を隠し味にしています。 この隠し味を実現するには、自分とまわりをつなぐ、固さから柔らかさにつなぐ、対立を対話につなぐ、ゆるやかな〈つながり〉のデザインが求められます。おでんのようなまち育てでは、〈つながり〉の術とセンスをもつ融合コーディネーター的存在が必要です。 この融合コーディネーターは、ヒトとヒトを結ぶ「縁」づくり、状況を柔らかくつくりかえる必要性と可能性をわかりやすく説明できる「演」づくり、トラブルをエネルギーに変える「円」づくりの三つの「エン」に気づき習熟することに生きがいや新しい専門性を見出します。このような〈つながり〉のデザイナー、融合コーディネーターを、本書では「エンギニア」と呼び、近代社会の強力な社会的エンジンとなった「エンジニア」を超える、これからの地域市民社会づくりの担い手と位置づけています。このことについては序章でくわしくふれています。 本書は、到来する新しい社会像の一部をすでにそれぞれの現場で実践しておられる十一人の「エンギニア」に、自らの体験を通して創造的まち育てに赴くための〈つながり〉のデザインの極意を語ってもらったことの中身を束ねました。ここに登場する十一人の「エンギニア」は、まるでサッカーのイレブンのように司令塔的「エンギニア」からボランチ的「エンギニア」に至るまで、それぞれのフィールドで過酷にして快活な諸関係をつむぐ過程を楽しんでおられます。各章の行間にはそのナマのつぶやきが溢れています。 自分の生き方・くらし方に困惑し悩んでおられる方も、これからボランティア活動・市民活動にかかわってみようと思う方も、NPOで日夜苦闘しておられる方も、創造的市民活動のあり方を研究しておられる方も、市民との協働を企画・支援しておられる行政の方も、そして、ビジネス社会で新しいチャンスを開こうとする方も……、多様なたくさんの方々が本書にふれ活用していただき、おでんのようなまち育てをすすめる〈つながり〉のデザインを担う「エンギニア」の発想と手法が全国各地に広がっていくことがあれば、これを編集した「まちの縁側育くみ隊」のメンバーとしては望外の幸せです。 二〇〇六年春を前にして まちの縁側大楽楽長 延藤安弘 | |||||||||
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